窓の外には白樺、みず楢、柴栗などの木が爽やかな晩春の風の中で大小の葉音を奏でながら揺れています。ここはプチペンション・ボンネイジュのダイニングルームです。グランドピアノが演奏者の訪れを静かに待っています。
ボクがこのお部屋を訪ねるのは、オーナーのS先生と文学や山の話をする時です。今日は今年になって初めてカッコウが鳴きました。去年は6月の中頃だったと思います。森の奧から聞こえてくるカッコウの声を聴いていると、亡くなった母が呼んでいるような気がします。
温かいハーブテイーの香りが過去の思い出を連れてきて、S先生との止めどない語らいの時間をセピア色に飾ってくれるのです。
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