2012年7月1日日曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・木柵のある風景 <標高391m>



木柵は日なたをこえて森の奥に続いている

初夏の日差しを浴びて森の中に一歩踏み入ると

そこは冷え冷えとした天然クーラーゾーンだった

リャンリャンと熊よけの鈴をならしながら 

か黒い杉の小径を足早に抜けていく

そのスリル感は体感温度をグッと下げて

格別のものがある

どうです 一度体験なさってみては

(庵主の日時計日記:自然と私より)




2012年6月30日土曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・高原の生き物たち <標高390m>



ハラビロトンボ 雄(♂)

今日の午後4時頃 岩にとまって日光浴をしている雄を発見
まだ大人になりきっていないので 体の色が薄い水色です

成熟するともっと濃くなって 粉を吹いたようになります
これからが楽しみです

(庵主の日時計日記:自然と私より)

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・言葉のアーカイブス <標高389m>


アマン・ガマン・ゲロッポのお話 最終回

『奥ちゃん、こんにちは』『おや、アマンちゃんと、ガマン君、それにホロップさんまで。どうしたのさ』『この間は、甘い蜂蜜を有り難う。とっても美味しかったよ』『そりゃよかった。ブンブンのご自慢の蜜だからね』。


アマンは子ども達が、昨日やっと泳げるようになって、それぞれに旅立って行った事を話しました。奥ちゃんはそれを聞いていてポツンとこう言ったのです。

『アマンちゃん、寂みしいかい?でもみんないずれ自分だけで生きて行くんだよ。ボクたちだってそうだもの』そう言って、アマンちゃんの手をしっかりと握りました。真っ黒い手でしたが、とっても暖かい柔らかい小さな手のひらでした。

『そうだ、みんなサクランボ食べるかい?淳爺に今朝もらったのだよ、ほら!』ピンク色のぴかっと光ったとっても美味しそうなサクランボでした。アマンもガマンも初めて見るものでした。ホロップさんは何度か食べた事があったので、その食べ方をアマンたちに教えてくれました。

ちょっと甘酸っぱさが何ともいえず嬉しかったのです。生まれて初めてのサクランボ、小さな種がころっと残りました。アマンはお口の中の秘密の袋にまたしまい込んだのでした。

アマンのその秘密の場所には、今ではひすいの玉とサクランボの種の二つがはいっているのです。リリーパッドの上のテラスで、イモリの奥ちゃんとアマガエルのアマン、水中アマガエルのガマン君はいつまでも話をしたのです。

ホロップさんが、何か言っています。『お〜い、ゲロッポ小父さんちに行かないか?小父さん元気にしているか、見にいこうよ』三匹の仲間は、ホロップさんの柔らかい毛の上に乗っかって、ゲロッポさんの水車小屋までやってきたのです。

ゲロッポさんは、水車小屋にくっついているコケを取ってお部屋に敷いている最中でした。フワフワしてとっても柔らかい、まるで空の雲の上を歩いているようなのです。

『小父さん、お元気でした?』『有り難う、アマンちゃん。お母さんになったのだって。おめでとう』『有り難うございます。でも小父さんどうしてそれを知っているの?』『ハッツハッツハ、それはな、風の便りじゃよ』。

『風の便りって?』『ブンブンやミヤマアカネの、あかねちゃん、そしてフクロウのツバサだって風に乗ってやってくるんだ』『そうか、みんな知ってたのか』。ガマン君は大きな声で言いました。水車小屋のそばに、カルガモのお父さんとお母さんレンボリックさんがやってきました。あの時いた可愛い子ども達はもうどこにもいませんでした。

『レンボリックさんや、子ガモはどうした?』ゲロッポさんが聞いています。『もうみんな大きくなって飛んでいったよ。ちょっと寂しくなったが仕方のない事だ』と、お父さんレンボリックさんが言いました。お母さんはちょっぴり悲しそうな顔をしています。

『さあ、出来たぞ。みんなこっちにおいで。みどりコケのお部屋だ。フワフワして気持ちいいぞ』水車がゴットン、ゴットンと廻っています。ゲロッポさんを囲んで、みんなとっても楽しそうです。アマガエル、トノサマガエル、イモリ、そして野ウサギのホロップさん、カルガモのレンボリックさん。

こなひき爺さんが近い内にまたやって来るでしょう。美味しい蕎麦(そば)の粉をなめさせてもらうのは、秋が終わる頃でしょうか?アマン達の楽しい思い出がいっぱい詰まったこの野原にも冷たい風が吹いてくることでしょう。

その時でした。太陽の光の中から大きな一羽の真っ白い鳥が姿を現しました。

『あっ、白雁(はくがん)のコットンさんだ!コットンさ〜〜ん!!』

アマンは精一杯の声を張り上げて叫びました。『さようなら、アマン。元気でな〜』そう言ってコットンさんは、大きな翼(つばさ)を広げると銀色の風切羽根をキラキラ輝かせながら、遥か北の大地を目指して飛んでいったのです。

アマンはあのコットンさんの暖かい足の水かきの中で眠った事を思い出して、目に一杯の涙をためていつまでも見送っていたのでした。

終わり


近くで、アマガエルやトノサマガエルに出会ったら声をかけてやって下さい。きっと喜ぶと思いますよ。

みんな元気でな(ゲロッポ)、また遊ぼうね(アマン・ガマン)、ではお終い。庵主

2012年6月29日金曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・木と話す <標高388m>



最近散歩の途中で木に話しかける事が多くなった。木の生命力は人間の比では無いでしょう。妙高高原にも樹齢数百年の木もあります。周りには樹齢100年近い杉の木は五万とあります。

珍しい木に出会うと 近寄って行ってその幹を撫で 手の平でポンポンと叩きゆっくりと話しかけてやります。しばらく手を当ててじっと目を閉じていると幹の中を流れる水の音がかすかに聞こえてくるような気がするのです。

『はじめて君と出会ったが 元気そうだね。この冬は大雪で大変だったろう』『おっしゃる通りそりゃあ厳しかったぜ。ほらあそこに立ってた年寄りの白樺も根元から折れた。凍り付いた夜 風と雪の中で悲鳴を上げて倒れたんだ』『でも君はまだ若いから大丈夫だね』『ファルファルファル。でもな4メーターもの雪がくると危ないな』。そう言って大きな口を開けて笑った。

『君のパワーをボクにくれないか?』『オレので良かったらいつでもどうぞ。ファルファル』。ボクは幹にそえていた腕に心を集中させた。そのあと不思議と肩こりが軽くなった気がした。

『ありがとう じゃ また来るね。さよなら・・・』別れ際にもう一度手の平で口のあたりをポンと一つ叩いてやった。壮年の木は はにかんだように にこっと笑った。

(庵主の日時計日記:自然と私より)



2012年6月28日木曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・高原の生き物たち <標高387m>


【ハラビロトンボ・雌(♀)】


今年はじめてこのトンボをみたのは 6月26日の夕方でした。 榎(エノキ)の幹にとまって日光浴をしていました。おなかが普通のトンボの倍近くあるので だれでも見分ける事が出来ますよ。

このトンボの雄(♂)は成熟しますと青い空の様な色になります。オオシオカラトンボの体色に似ていますね。今年の夏はブルーに輝くハラビロトンボの雄をゲットしたいと思っています。


参考)オオシオカラトンボの雄(♂)(庵主の日時計日記:自然と私より)




2012年6月27日水曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・今朝のアイリス <標高386m>




去年の夏 ある施設に 蕎麦の種まきのボランテアーに出かけました。その時 田の畦にアイリスが抜いて捨てられていました。それを持ち帰って植えておいたのが今朝大きな花を咲かせてくれました。株もたくさん増えたのでこれからが楽しみです。

打ち捨てられている花や野菜なども 土にもどしてやると 明くる年には素晴らしい花となったり季節の野菜となって再生するのです。自然はまことに良い仕事をしてくれますね。心から感謝をした今朝の風景です。

(庵主の日時計日記:自然と私より) 







酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・言葉のアーカイブス <標高385m>


アマン・ガマン・ゲロッポのお話 35

アマンとガマンの子ども達は、ホタルが夕方に水辺を飛ぶ頃まで、大きな岩の家で綺麗な水の中にユラユラと揺れていました。それはまるで揺りかごに眠っている赤ちゃんのようでした。


そんなある日の事、山の上を真っ黒い雲がおおい始めました。そしてその暗い空の上から、ものすごい光が落ちてきたのです。ガラガラガラと大きな音がしました。アマンとガマンは岩の穴の中で小さくなってじっとしていました。

そのカミナリは、山から山へ、空から谷へと走り回りました。沢山の雨を降らせながら、ようやくのこと、その稲光(いなびかり)とすごい音は遠くの方に去って行ったのです。

それからしばらくして、大きな美しい虹が山の上に谷川をまたいでかかりました。アマンもガマンもこんなに大きな虹を見たのは初めてでした。その虹の光の中で、アマンたちの子供は足が生えてきたのです。そして虹が消えてしまう頃、その岩の穴の家から一つ、また一つと外に出て行ったのです。

そしてしばらく川の流れの中にただよいながら、やがて遠い独りぽっちの旅に出たのです。こうしてアマンとガマンの子ども達は、優しかったお母さんアマガエルのもとから離れて、やがてお兄さん、お姉さんアマガエルになって行くのです。それはアマンやガマンが経験(けいけん)した事と同じことだったのです。

アマンとガマンは6月の梅雨の晴れ間に、イモリの奥ちゃんのすんでいる果樹園の池にでかけました。と言うのもこの前、アマンに赤ちゃんが誕生した時、奥ちゃんは蜜蜂のブンブンにお願いして、甘いリンゴの蜂蜜を届けてくれたのです。

今日はそのお礼に、奥ちゃんの大好物のミミズを持ってやってきたのです。森の大きな樅の木に住んでいる野ウサギのホロップさんも途中で誘いました。ホロップさんは、早速アマンとガマン君をお背中に乗せて、ピョン、ピョンと飛ぶようにして奥ちゃんのいる淳爺の果樹園にやってきました。

リンゴの木には綺麗な花が咲いていました。水辺にはまだ水芭蕉の花も風に揺れながら太陽の光を一杯に浴びて笑っています。リンゴの木に混じって、いくつかのサクランボのなる桜の木がありました。

うす桃色の大きな実が沢山なっているのが見えています。イモリの奥ちゃんは池のリリーパッドに寝っ転がって、日向ぼっこをしている最中でした。