最近散歩の途中で木に話しかける事が多くなった。木の生命力は人間の比では無いでしょう。妙高高原にも樹齢数百年の木もあります。周りには樹齢100年近い杉の木は五万とあります。
珍しい木に出会うと 近寄って行ってその幹を撫で 手の平でポンポンと叩きゆっくりと話しかけてやります。しばらく手を当ててじっと目を閉じていると幹の中を流れる水の音がかすかに聞こえてくるような気がするのです。
『はじめて君と出会ったが 元気そうだね。この冬は大雪で大変だったろう』『おっしゃる通りそりゃあ厳しかったぜ。ほらあそこに立ってた年寄りの白樺も根元から折れた。凍り付いた夜 風と雪の中で悲鳴を上げて倒れたんだ』『でも君はまだ若いから大丈夫だね』『ファルファルファル。でもな4メーターもの雪がくると危ないな』。そう言って大きな口を開けて笑った。
『君のパワーをボクにくれないか?』『オレので良かったらいつでもどうぞ。ファルファル』。ボクは幹にそえていた腕に心を集中させた。そのあと不思議と肩こりが軽くなった気がした。
『ありがとう じゃあ また来るね。さよなら・・・』別れ際にもう一度手の平で口のあたりをポンと一つ叩いてやった。壮年の木は はにかんだように にこっと笑った。
(庵主の日時計日記:自然と私より)
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