2012年12月7日金曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・黒姫山の夕暮れ <標高509m>




民話伝説の山に陽は没した
 
落葉松林は贅肉をすっかり落とし

山容をくっきりと見せてくれる

気温が半時間で2℃も下がった

生き物の気配が感じられない寂寞とした雪原

この景色の中ではどこを歩いても

淋しさばかりが彷徨っている

ふと口をついて出て来た野上彰の落葉松の詩


           落葉松の 秋の雨に
           わたしの 手が濡れる

           落葉松の 夜の雨に
           わたしの 心が濡れる

           落葉松の 陽のある雨に
           わたしの 思い出が濡れる

           落葉松の 小鳥の雨に
           わたしの 乾いた眼が濡れる

木柵のひとつひとつが ピアノの鍵盤になって

優しく 浄らかに奏でる まるで流れるように

(庵主の日時計日記:夢の中)より




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