民話伝説の山に陽は没した
落葉松林は贅肉をすっかり落とし
山容をくっきりと見せてくれる
気温が半時間で2℃も下がった
生き物の気配が感じられない寂寞とした雪原
この景色の中ではどこを歩いても
淋しさばかりが彷徨っている
ふと口をついて出て来た野上彰の落葉松の詩
落葉松の 秋の雨に
わたしの 手が濡れる落葉松の 夜の雨に
わたしの 心が濡れる
落葉松の 陽のある雨に
わたしの 思い出が濡れる
落葉松の 小鳥の雨に
わたしの 乾いた眼が濡れる
木柵のひとつひとつが ピアノの鍵盤になって
優しく 浄らかに奏でる まるで流れるように
(庵主の日時計日記:夢の中)より
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