2013年1月16日水曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・ジャズパブ維摩 18 <標高533m>



さて私はといいますと、まずササニシキをつかった『おむすび』を50個。そして加古川、下村の焼アナゴを五匹。そしてお酒は言わずと知れた池田の銘酒『呉春』の上撰を2升。これらは庵主様の車で一足早く到着。

さて庵主様はというと、おおきな岡持に入ったお寿司。それも大阪名物『押し寿司』のアラカルト。大阪は寿司の本場、『ざこば』から届けさせた『小鯛の笹寿司』『柿の葉寿司』『アナゴの押寿司』そして取って置きの『特上の太巻寿司』。車座の真ん中にこれらの山海の珍味、食材が並べられて、お酒がドンと置かれたところで、長屋の花見の幕開きです。

簡単な挨拶を私がして、その後乾杯の音頭を庵主様が。みな大きな声で『かんぱ〜い!!』 と唱和して暖かい春の陽差しの中『維摩・長屋の花見』は始まりました。ところでジャモウはどうしているのでしょうか。

庵主様の大きな四輪駆動車の助手席に毛布を敷いてもらって春の陽差しの中でうたたね中。庵主様のお抱え運転手の源さんは運転のため今日はお酒は御法度。美味しそうにお寿司など頬張っています。

もう車座になった男連中はお酒が回って、手拍子で陽気な歌まで出る始末。誰ですか、そんな下品な俗謡を歌っているのは。これも立派な『セクハラ』ですよ。な、なに? ハヤマさんまで一緒になって手拍子とは・・・。ったく 困ったもんだ。

お雪さんは、株屋の浜ちゃんの傍で料理を取ってやったり、お酒を注いだり仲の良いこと。やはり去年のクリスマスイブの夜の事が心の中に、ぽっと灯を点したのかも知れなかった。みんな飲んだ、食った、そうこうするうちに修法が原にも冷たい風が立ちだした。

池の面には帰りそびれた水鳥が数羽、遊弋している。まことに静かな景色である。周りの花見客も三々五々、帰り支度を始めた。そんな時、庵主様が『ジャモウはおるぞな?』と問うた。

『さっきまで車の中で寝とりましたが』 と甲六師匠。お酒でふらつく足でそこらを探しましたがジャモウの姿は見あたらない。私は周りの林の中に入って行って大声で『ジャモウ、ジャモウ』と呼びかけたが全く応答が無い。

庵主様もなにやら、ねこ語で呼んでおられるが音沙汰が無い。その時、源さんが『そういやあ、さっきフラッと車から降りていったなあ〜、なんか三毛猫のようなのが車の周りをウロウロしていたから、それに付いていったのかも』

さあ、大変な事が起こりました。あのみんなが愛する『ジャモウ』が行方不明に。これは失踪?ひょっとして神隠し? それからはみんなで周りの林や藪を探し廻ったのだが・・・・。

0 件のコメント:

コメントを投稿