アマン、ガマン、ゲロッポのお話 1
良い子の皆さんこんにちは。今日から【アマン、ガマン、ゲロッポのお話】が始まります。みんなの好きなケロたちの物語じゃ。もうすぐ春が来て小川の中にオタマジャクシが泳ぎだすだろう。そうするとケロたちの季節がはじまるぞね。だで小さな生き物もかわいがってんや。
小父さん役のゲロッポはトノサマガエルの鯔背(いなせ)な、いで立ちでした。アマンはと言いますと、可愛いまだ少女の面影が残るアマガエルでした。問題はもう一匹の、ガマンです。
アマガエルの仲間ですが、水中雨蛙の出身でした。水の中でじっとしている時間が長いので、ガマンと名前を付けられたようでした。
もう6月も梅雨が終わろうかという暑い夏の午後のことでした。アマンはとっても暑いので木の上の葉っぱの蔭にぴたっとひっついて眠っていました。その木には先ほどから大きな青大将(へび)がこれも涼みに来ていました。
青大将は木の上の枝に長い尾っぽを絡(から)めて、首を細長く伸ばして風の匂いを嗅いでいます。その時何気なく見た下の枝に小さなカエルがちょこっと止まって眠っていたのです。
ちょうどお腹が空いていました。『しめしめこれは良いおやつじゃ、早速頂く事にしよう。ウヒウヒ』と、長くて赤い舌を二本、ペロンチョと伸ばしました。
下にいるアマガエルのアマンはヘビが自分を狙っている事など全く知らない様子でした。青大将はもう少し近づこうとお腹を揺らせて枝をスルスルと降りていきました。音をたてないように、アマガエルを一呑に出来るところまでやってきたのです。
『うまそうだな〜あ、さあて頂くことにするか。』そういってグット首を擡(もた)げて大きな恐ろしい真っ赤な口を開けたのです。ぱくっと一気に呑み込みました。『ごっくんちょ、うめえ〜え。久しぶりのカエルじゃわ。・・・ありゃ?食ってねえぞ。失敗じゃ!』そう言ってもう一度やり直しと前を見ましたがアマガエルの姿はもうどこにも見えませんでした。
それもそのはず、アマンは木の枝から下の川の中に落ちていたのでした。青大将がアマンを呑み込もうとしたその時、風がひゅ〜っと吹いてきて、アマンを掬い上げるようにして下の川の中に吹き落としたのでした。
庵主さま、おはようございます。
返信削除ケロちゃんたち、よいこ(?)の私も大好き♪
お話、楽しみです\(^o^)/
ひよちゃん
返信削除お早うございます。『おきどころ』覗いていただいてありがとう。
今回の【アマン、ガマン、ゲロッポのお話】は言葉のアーカイブスよりの再アップですが、写真を入れたり、新しい仲間を加えたりと、グレードアップを目指しています。
貴女がケロの大ファンだという事は、集めているキャラクターグッズで知っていました。この春はぜひ、モリアオガエル、アズマヒキガエルなどをゲットして飼育してみようと思っています。
その気になって周りを探せば結構いるのです。写真もアップしますのでよろしくね。
それとトノサマガエルが激減しています。貴女のお住まいの近所にいますか?もし田んぼなどに出ていれば写真を撮ってブログ記事にアップ願えませんか?
関東方面では、トウキョウダルマガエルという亜種がいますが、トノサマガエルは全くと言って良いほどいないのです。関西ならいるでしょうね。よく似ていますが違いはあります。出来ればネットで調べてみていただけませんか?勝手なお願いです。ごめんなさいね。