【流一平氏北欧に飛ぶ】
レイキャヴィーク発:2008.7.8 AM 9:00
さて今日は、7月8日です。ホテルのロビーで先生の来られるのを待っています。これからブルーラグーンという大露天温泉に出掛けるのです。
アイスランドは国土の大半が氷河で覆われております。残りは溶岩台地と火山灰で出来た砂漠なのです。そんな寂寞とした風景の中に、あちこちで湯煙を上げて温泉が湧いています。
うまく国土の特徴を生かして、温度の高い所では地熱を利用して発電所が作られています。その周辺に住む人々はその温風を引き込んで野菜作りなどもしているのですよ。
庵主先輩、マドモアゼル・吉岡は果たして水着を持ってきているのでしょうか?若干心配であります。最近になって温泉施設は整って、今では大きなリゾート地になっています。昔は適当に水着に着替えて入浴する田舎の露天風呂スタイルだったっようですが・・・。
なんとも広々とした一面ブルーの海のようです。小さな岩礁があって、湯気の中に先客がいました。薄ぼんやりとして男か女かもはっきりと判りません。ここのお湯は43°Cで管理されているので、西欧人にはちょっと熱いかも知れません。日本の温泉で慣れている私などはちょうど具合が良いのです。
少し風が出てきました。湯煙がベールを剥ぐように消えていきます。見え隠れしていました岩礁に座っている「人魚」のような姿は女性でした。目を凝らしてよく見ると、なんとマドモアゼル・吉岡ではありませんか。先生が私を見つけて手を振っているのが見えています。私はゆっくりとその岩礁の方向に歩いていきます。足が泥のようなものを踏みつけています。それがなんとも気持ちが良いのです。
『一平さん、遅かったじゃない、どうしてらしたの?』そう言って先生は足をお湯の中で交互に動かせています。その度に白くて美しい足がブルーのお湯の中で揺れています。なんと先生はビキニの水着を着ていたのです。まことに均整のとれたその肢体は、モデルにも負けない美しさでした。
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