2011年9月28日水曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・言葉のアーカイブス <標高146m>

【流一平さんと京の老舗を訪ねる旅】


お香を聞く 香老舗 京都烏丸二条 松栄堂・その一

私は以前よりお香を部屋でたいております。お香は、かぐとか、におうとは言わないで『聞く』と表現致します。いつぞや丹波のお寺に参じたおり、大きなご本堂に微かに香っていた『白檀の香り』に魅せられたのがお香との出会いでした。

お香にも色んな種類があり、価格もピンからキリまで千差万別です。私はそんなに高価なものを所望はしません。お部屋が清浄になって、瞑想が出来る、所謂α波が出る環境にしておけば良いのです。

先日買い求めましたのは、香老舗『松栄堂』さんの『旬』であります。春夏秋冬、『旬』の香りに『青春、朱夏、白秋、玄冬』を織りまぜてそれぞれに心を和ませ、波動の乱れを癒してくれる秀れものであります。

小さな六角形の和紙でしつらえた香箱に、それぞれの香りが封じ込められてあります。この箱が側にあるだけで安らかな心になっていくのを感じるのです。

さて松栄堂さんのホームページから『お香の雑学』を覗いてみましょう。(一部編集:庵主)

わが国で初めて『香』を用いるようになったのは、仏教伝来時といいますから、538年ころでしょうか。『日本書紀』には、推古天皇3年(595年)4月に、一抱えもある大きな沈水香木が淡路島に漂着し、島人がそれと知らずかまどに入れて薪とともに燃やしたところ、その煙が遠くまで薫り、これを不思議なこととしてこの木を朝廷に献上した、と記されています。今から1,412年(当時)も前の事であります。

奈良時代(710〜)には、仏前を清め、邪気を祓い、厳かな雰囲気をだす、『供香』として用いられます。平安時代(794〜)には、衣服に香をたき込め、そこに移った香りを楽しむ『移香』や『追風』『誰が袖』、部屋に香りをくゆらす『空薫』(そらだき)などの優雅な習慣が日常生活に組み込まれていきました。

鎌倉時代(1192〜)には、出陣に際しては沈香の香りを聞いて心を鎮め精神を統一させたり、甲冑に香をたき込めて戦に臨んだとも云われております。そして室町時代(1338〜)になって足利義政のもとで、文化人の手によって、『六国五味』(りっこくごみ)といわれる香木の判定法や組香が体系化されます。


そして江戸時代(1603〜)になって香りの文化はそれを味わうための香道具の製作などに花開き、庶民の間にも香道が浸透していきました。そして中国南部より開港場であった堺・長崎にお線香の製造技術が入り、庶民に普及していきます。

その後、時代の変遷にともない、現代の日本人の暮らしにあった新しい香りの開発を続け、さらに新しい歴史を刻みつつあるのです。(京都松栄堂、お香の雑学より)


次回に続きます、 流一平さんの登場です。 Imagined by Jun

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