2011年9月29日木曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・言葉のアーカイブス <標高147m>

【流一平さんと京の老舗を訪ねる旅】




お香を聞く 香老舗 京都烏丸二条 松栄堂・その二

今日は香老舗、『松栄堂』さんにやってまいりました。と言ってもいつもの私のパターン、庵主風に言うと『京都烏丸二条へ来た想定』で進めて見たいのです。いわゆる仮想インタビューというものです。創業宝永2年と云いますから今から300年も昔の事であります。平成17年に『松栄堂』さんは創業300年の記念すべき年を迎えられたのであります。京都の老舗ならではの伝統ある会社なんですね。

今日は私の友人であります、『お香おたく』の流一平(ながれいっぺい)さんに同行願い京都烏丸二条にやってまいりました。周辺の水辺にはカキツバタが咲きだし、古都の初夏の風情を一層色艶やかにしています。

『今日はご苦労様です。ところで一平さんはお香歴、もう長いのですか?』『そうですね、かれこれ30年になりますか』『へえ〜、すごいですね』『そんなに手間の掛かるものでもないですから、毎日気楽にやっていますよ』

『さてやって来ましたね。ここは本店が京都。産寧坂、銀座、人形町、札幌、青山香房などに支店があるのですね』『日本人のお香についての感性は殊の外豊かで深いものがあるようで、各地に出店があるのがわかりますね』

『お香と一口に言っても、色んな素材があると思いますが、ちょっと教えて頂けませんか』『ええ、それでは松栄堂のお店の方に伺っていますのでご説明致しましょう』

『お香の原料としては、数十種類あるそうです。なかなか入手困難なものも少なくないようですよ』『そんなに沢山あるのですか?』『香木のうち代表的なものは、沈香“ぢんこう”、伽羅“きゃら”、白檀“びゃくだん”が挙げられますね』『それらの原産地はどこいらへんですか?』『そうですね、主として東南アジアでしょう。ベトナムやインド、インドネシア、マレーシアそれに中国などでしょう』『それでは、今度は草根木皮については如何でしょうか?』

『桂皮“けいひ・シナモン”、大茴香“だいういきょう・スターアニス”、丁子“ちょうじ・クローブ”、安息香“あんそくこうのき・エゴノキ科”、乳香“にゅうこうじゅ・カンラン科”、竜脳“りゅうのうじゅ・フタバガキ科”などがあります。これらの内には、アフリカやアラビア海沿岸部などで採れるものもあります』『全世界から集まってくるのですね、ほんと驚きました』  (明日に続きます)




日本の灯りのともる部屋で お香を聞きます Imagined by Jun

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