【ミカドフキバッタとノシメトンボ】
オオウバユリの実にミカドフキバッタがとまっています 雨上がりの朝 太陽の光が森の道にもとどいていました
『おはよう!フキバッタさん』明るく声をかけてノシメトンボのおばさんがやってきました 『やっと雨もやんだわね 今日はなにして遊ぼうかな? ねえ あなたはどうするの?』
なんども話しかけています でもミカドフキバッタさんは答えようとはしませんでした 『どうしたのよ 私がきらい・・・?』そう言ったときノシメのおばさんは驚いたような顔をしました 『ごめんなさい わたし知らなかったの ゆるして・・・ごめんなさい』
そうだったのです このミカドフキバッタはオオウバユリの実につかまったまま息絶えているのです それは一種のカビ(糸状菌)におかされてこのままの姿勢で死んでいるのです 『フキバッタさん わたしの翅(はね)のそばでゆっくりおやすみなさい 私知らなかったの』
そう言ってノシメおばさんとフキバッタさんはいつまでもじっとしていました ボクも写真を写していてとても悲しかったのです
(庵主の日時計日記:自然と私)より
フキバッタが死んでいるのですね。バッタが死んでいるのを初めて見ました。大抵は死ぬときは天敵に見つからないような静かな物陰で死んでいくのでしょうが、フキバッタは大空のもと見晴らしの良い場所で死ぬのですね。
返信削除小川 洋帆 様
返信削除お早うございます。ボクもこのバッタを知った最初の頃は、しっかりととまっているのだと思っていたのです。でもいつまでたっても動きません。そこで観察していますと、息絶えて日に日に劣化して行く姿を見ました。
カビの一種に体を冒されて、死んでいるのだとも知りました。まあ、考えれば蝉もトンボも蝶も寿命が尽きれば、土の上に落っこちて死んでいますよね。
その点、このフキバッタは格好良い最後かも知れませんね。ではまた。