2011年12月14日水曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・今朝のポエム <標高224m>

「星のうた」

いつから星の光が見えなくなってしまったのだろうか

寒い冬の日 母と妹と三人でお風呂屋さんに行った夜

オリオンが瞬いてまるで手にとれそうに潤んでいた

『こら〜・・・待て〜〜!』後ろから怖い声が追いかけてくる

母は私と妹の手をしっかりと握り冬の道を駆けた

その酔っぱらいのどなる声が 頭上のオリオンに吸い込まれていく

息が切れる 涙が散る 母の下駄がカラコロと泣いた

いつから星の光が見えなくなってしまったのだろうか

母の星もかすれて今は消えようとしている

たった一人の春の夜のまぼろし

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