【P ・im P・Story】
ありそでなさそな・なさそでありそな・お話
「花厩舎一馬(はなきゅうしゃかずま)の一日」より
『花厩舎はん、今週の日曜日確か桜花賞でしたな』『ああ、そやもうそんな時期になったんや。そう言えば、仁川競馬場の桜もほぼ満開やったな』『なんかええ馬、おりまへんか?』『最近競馬もとんとご無沙汰でな、名前からしてみんなに競馬の関係者と間違われるのに、ほんま長いこと現場へも行ってないし』
『課長、桜花賞言うたら女馬が走る競争?』とS嬢が訊いてきよった。『そや、牝馬ちゅうんやが、3才になった優秀な女馬ばかりが走る、牝馬クラシック競争の第一弾やな。春の桜の花が牝馬によく似合うレースでもあるな』
『以前私庵主さんの記事で、もうずうっと昔の、タマミとスターウイングの3-3のゾロメ馬券の話読んで桜花賞のファンになってんやんか』『ああ、庵主はんかいな。あの人面白いけど、眉唾(まゆつば)やで。あんまり信用せんこっちゃ』
この課長さっきも言いましたが、最近の政治、経済のイライラはすべて「ねじれ現象」にあると思っているようで。しょちゅう、なんとかせ〜よ、が口癖なんですわ。谷垣がどうの、小沢がこうの、と横できいてますとこっちが疲れてくるんです。
その花厩舎一馬氏、いやに長い事新聞を穴の開くほど眺めている。そして何やらほっと一呼吸して、『大将、ちめたい生ビール、大ジョッキでちょうだい!』と叫んだ。S嬢はちょっと驚いた風で下から課長の顔を見ている。
『なにか、あったん?』『いや、まあ。明後日の桜花賞の馬見とってん、ほなちょっと気になるのがいてな・・そんで心(しん)の臓(ぞう)が騒ぎよったもんやさかい、ちべたいビールを頼んだんや』
『それ何やのん。教えて〜よ』『言うほどの事もないねけど言おか。笑いなや・・・』『なんで笑いますかいな、おせえて〜』ちょっとS嬢酔ってる感じで、色っぽく出よった。
(明日に続きます)
桜花賞が開催される仁川競馬場周辺
弁天池から甲山を望む Presented by Jun
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