【P ・im P・Story】
ありそでなさそな・なさそでありそな・お話
Probable & Improbable Storyを略してP・imPと言う。これは日常生活の中に、ありそうなお話や、なさそうなお話を取り上げて楽しみましょうとの、たわいもない時間つぶし、暇つぶしの面白空間とでも言いましょうか。
またまた、私がかってに作った新語。それが「P ・imP・Story 」と言う訳なのです。
しかし「瓢箪から駒」と言う昔の諺にあるが如く、そのStoryが現実化する事もあり、また残念ながら夢物語のように水泡と帰する事もあるわけで。まあ一言で言ってみれば、「・・・なアホな・・」「・・・もうええわ」「堪忍して〜な!」などと「ぼけとつっこみ」の面白さも内包しているのです。まあ取りあえずは覗いてみましょうか。
「花厩舎一馬(はなきゅうしゃかずま)の一日」より
のっけからとってつけたような名前の男。歳は37才、ちょっとメタボ症候群の気配が出てきたようで、毎日会社に出掛ける時も、出来るだけバスには乗らず駅まで徒歩といった生活をしています。
どこに勤めているのかと申しますと、ある大会社のシステム担当課長を仰せつかっています。日々パソコンとにらめっこ、目はかすみ肩は凝り、若干精神的にNot so good.な状態であります。
何がイライラするかというと、新聞、テレビで見る昨今の政治状況や株式市場の不安定な姿にであります。今日もきょうとて、遅くまで残業。それも新年度の始まりで、新入社員が沢山入ってきて何かとその教育に神経を使っているのが実態です。
時計をみると4月11日(金)午後8時です。そろそろ帰ろうかと腰を浮かしかけた時、隣の課にS嬢の姿が見えました。『お遅うまでやってるのやな・・もうええかげんにしいや』『ありがとう、来週からの新入社員研修のレジュメの仕上げで』『そんなん、男の連中にやらさんかい』『でも・・みなさん年初でお忙しそうで』
『どや、帰りに一杯やらへんか?』『課長、お時間宜しいのですか?』『あほ言うな、この歳でまだ独身やで。待つものもおらんし・・・』『じゃあ、ご一緒させてもらおうかしら』
こんな具合になって、会社を出て地下鉄の駅近くの小粋な割烹に座ったちゅうわけなのです。ちょくちょく寄るお店で、なかなかええ魚喰わしよる。中年の主人と、奥さん二人でやっている通(つう)の立ち寄る店とでも言いましょうか、食材の新鮮さが何より取り柄なのです。
『らっしゃい! 花厩舎はん、お久しぶり。おやめずらしい、奥様で?』『大将、なぶんなはんな。同じ会社のS嬢さんです』『割烹、魚澄(うおずみ)の主人です。宜しゅう』
それからは、板さんお任せの、新鮮・キトキトのオンパレード。お酒もゆっくりと、しっかりと飲んで、結構話も弾んで来たとき、ご主人がこんな事を言いよった。
(明日に続きます)
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