2012年1月5日木曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・言葉のアーカイブス <標高246m>

流一平氏北欧に飛ぶ

レイキャヴィーク発:2008.7.8 AM 9:00 

さて今日は、7月8日です。ホテルのロビーで先生の来られるのを待っています。これからブルーラグーンという大露天温泉に出掛けるのです。

アイスランドは国土の大半が氷河で覆われております。残りは溶岩台地と火山灰で出来た砂漠なのです。そんな寂寞とした風景の中に、あちこちで湯煙を上げて温泉が湧いています。

うまく国土の特徴を生かして、温度の高い所では地熱を利用して発電所が作られています。その周辺に住む人々はその温風を引き込んで野菜作りなどもしているのですよ。


庵主先輩、マドモアゼル・吉岡は果たして水着を持ってきているのでしょうか?若干心配であります。最近になって温泉施設は整って、今では大きなリゾート地になっています。昔は適当に水着に着替えて入浴する田舎の露天風呂スタイルだったっようですが・・・。

レイキャヴィークから車で約40分、ケプラヴィーク空港からならそう、15分くらいでしょうか。ホテルの人に聞いたところによると、その近くにあるスヴァルトセンギ地熱発電所の地下2000mにあるミネラルを豊富に含んだ地熱海水(240度)を汲み上げて、地熱発電を行っているそうです。その地熱や温水をアイスランド駐留米軍基地に提供し、その使用済みの70度になった熱水をこの人工池(5000平方m)に溜めたのがこのブルーラグーンだったのです。

到着した世界最大級の露天風呂はまさにその名に恥じない壮観さです。新築された温泉施設は素晴らしいものでした。立派な更衣室にはシャワーが完備されていました。そしてレストラン、土産品売り場まで出来ているのには驚きました。先生と分れて私は男性用の更衣室に入りました。時間はまだ朝の10時を過ぎた頃なので、客はほとんどいないようです。早速着替えを済ませて、ラグーンに出てみました。

なんとも広々とした一面ブルーの海のようです。小さな岩礁があって、湯気の中に先客がいました。薄ぼんやりとして男か女かもはっきりと判りません。ここのお湯は43°Cで管理されているので、西欧人にはちょっと熱いかも知れません。日本の温泉で慣れている私などはちょうど具合が良いのです。

少し風が出てきました。湯煙がベールを剥ぐように消えていきます。見え隠れしていました岩礁に座っている「人魚」のような姿は女性でした。目を凝らしてよく見ると、なんとマドモアゼル・吉岡ではありませんか。先生が私を見つけて手を振っているのが見えています。私はゆっくりとその岩礁の方向に歩いていきます。足が泥のようなものを踏みつけています。それがなんとも気持ちが良いのです。

『一平さん、遅かったじゃない、どうしてらしたの?』そう言って先生は足をお湯の中で交互に動かせています。その度に白くて美しい足がブルーのお湯の中で揺れています。なんと先生はビキニの水着を着ていたのです。まことに均整のとれたその肢体は、モデルにも負けない美しさでした。





0 件のコメント:

コメントを投稿