2011年7月31日日曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・杉野澤からの一望 <標高95m>


妙高高原一帯に広がる田園風景です。奧の方が「コシヒカリ」の水田です。爽やかな初夏の風がアジサイの色を一層ブラッシュアップしているようです。妙高山は夏山の風情を纏いながら登山者を招いています。


6月頃に生まれて初夏から晩夏にかけて活動する「ハグロトンボ」。なんとも美しいトンボです。渓流の笹藪をヒラヒラと流れ下る様子は、お公家さんの優雅さを感じるのです。雨後の岩を噛む急流が真っ白い泡を立てて霧と化しています。その飛沫に羽根を濡らしながら、ハグロトンボは、まるで高速度カメラで撮影するかのようにユックリと自らの「いのち」を確かめるようにとけ込んでいくのです。『可憐なトンボよ、どうかいつまでもボクのそばにいておくれ。おまえの美しい肢体をいつまでも忘れない』(撮影は宝塚市逆瀬川上流・仲良し橋)

2011年7月30日土曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・オニヤンマの産卵 <標高94m>



最近のトンボの世界を見てみますと、日本最大のトンボ「オニヤンマ」の個体がうんと減っているようです。少なくとも都会ではなかなかお目に掛かることが出来ません。ここ妙高高原でもなんとか観察できる程度です、

昆虫採集の宿題があっても、「オニヤンマ」は捕獲してほしくありませんね。きちんと子孫を残してこの世に現れた使命を果たさせてやってください。昨日雨が一休みした時間にカメラを持って「清渕川」に添って歩いていました。普通のオニヤンマより一回りも大きいのが突然ブッシュの中より飛び出してきました。

じっと見ていますと、しきりに道路際の水辺で産卵の行動を始めたのです。「オニヤンマ」の産卵をこんなに近くで見たのは初めてでした。カメラを構えて沢山の写真を撮りましたが、殆どがピントはずれ・・・情けないことです。でもなんとか見るにたえるのが数枚ありましたのでアップさせていただきます。

この「オニヤンマ」の生んだ卵が無事に育ち、ヤゴになって無事羽化し、この高原を飛んでくれるのは、3年ほど先になるでしょう。「オニヤンマ」の一生は3〜5年の時間の経過が必要なようです。でもこのタイガース昆虫、いつ見ても惚れ惚れとしますね。

2011年7月29日金曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・白い妖精 エゾゼミの誕生 <標高93m>

朝霧の流れるガーデンの木で、エゾゼミが誕生しました。生まれて2時間もすると立派な若い蟬になって、木の高いところですごすのです。だからゆっくりと観察するには今がチャンスです。白い妖精とはこの蟬のことでしょう。そっと指を触れたい衝動にかられましたがぐっと我慢しました。驚かせてはなりません。


『オラオラオラ・・』大きな声をあげて今にも襲ってきそうな、ヤクザガラスの健・ハシブトが周りを飛び回っております。生まれたてのエゾゼミを食べにやって来たのでしょう。 

















『お〜いエゾゼミのバロンや〜い!健・ハシブトがお前をねらってるぞ!!』高い木の枝のてっぺんから水中アマガエルのガマン君が必死にシグナルを送っています。そう言うガマン君だって健・ハシブトの餌食になるかも知れないのです。傍で見ていた老アマガエルの「おべちゃ爺さん」が言いました。『あのカラスは真っ白い物は上手く見えないのだよ。だから横にいるバロンの抜け殻を持って帰るだろう、きっとな。ムフムフケロベチャ』


『アマン・ガマン・ゲロッポのお話』の一場面から Presented by Jun

2011年7月28日木曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・リーフノベルズ <標高92m>

【夢と現(うつつ)は紙一重】 完

『気のせいか?』と思い直して、風呂を出ました。由美が隣の寝室で化粧を落としているようです。寝室には大きなダブルベッドがあります。私が寝室に入ると由美が風呂に入るのでしょうか、部屋を出て行きました。

私は大きなベッドに大の字になって倒れ込みました。ふんわりとした何とも言えない、まるで雲の中で寝ているようです。でもどことなく藁(わら)の臭いがしているのを感じながら眠ってしまったのです。

何時間ほど寝たのでしょうか、喉が渇いて起きあがりました。横では由美が気持ち良さそうに眠っています。私はメガネを探して隣の部屋へ水を飲みに行きました。やはりそれでも『獣』の気配が残っているのを感じるのです。

水を飲んで、暫くソファーに腰掛けて一服付けました。大きく煙を吐き出した時、どこかで『クスン』という声がしたようでした。なにかいるのかな、と思って見回しましたが何もいません。そりゃそうですマンションに動物はいないでしょう。

もう一寝入りしようと思って、寝室に戻りました。由美の横に滑り込んで体温で暖めてもらいました。その時なにか足にさわる物があるのに気がつきました。おそるおそる手で触ってみると、それはゴワゴワとした獣の『尻尾』のようです。

ベッドライトに浮かび上がったのは、太い、どてっとした『犬の尾っぽ』ではありませんか!それは由美のお尻から出ていました。さては、さっきからなんか『獣』の臭いがすると思っていたがこれがその正体やったのか?

『そや、このマンションは、はなからおかしいと思てたんや』そう独り言を言って、逃げる事にしたのです。服を着て、そろっとドアを開けて外に出ようとしたその時、大きな真っ黒な犬が飛び出してきて私の足にかぶりついたのです。

『ひや〜、助けて〜〜』と叫んだその時、『ちょっとあんたどないしはったん?』と女性の声。『由美、由美はどこに行ったんや?』『あほっ、何寝ぼけてまんの。ここは家でっせ』『ほなさっきのは夢かいな』

『なんであんな大きな犬が寝てたんや?それにしてもえらいハッキリした「夢」やったな・・・。ああそうか、場所が中山寺だけに安産の守り神『犬』が主役やったんか。ところで由美は一体どこへ行ったんやろ?由美・・』

『あんたさっきから、ゆみ、ゆみ、てなんでんねん?うち花江でっせ。ひょっとしてええ女でもでけたんと違いまっか?』『ああ、お前かいな。ごきげんさん』『なにがごきげんさんや、あんたどんな夢見てたんや?もう今日は酒抜きだっせ!』『そんな無茶な、かあちゃん堪忍、一合だけ、な、な、ええやろ』『あほな事ばかり言うてたら、しまいに離婚だっせ!!』

が〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん。

これをもちまして、『夢と現(うつつ)は紙一重』完結です。どちらさんも夢でおなごや男はんの名前、呉々もお呼びにならんようお気を付け遊ばせ。庵主敬白


ボクの大好きな友達の「モカちゃん」Imagined by Jun

2011年7月27日水曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・リーフノベルズ <標高91m>

【夢と現(うつつ)は紙一重】その. 2




『そうですね、まあ一番良いお部屋ですので500万円でいかがですか?』『500万円?一桁違ごてんのとちゃいますか?』『それでいいんです。最後の一部屋ですから、なあお前』と奥さんに言う。『どうぞ良かったらお買い求め下さい』

『ほな、すぐ契約させてもらいますわ』と私。なにか不安だったが、オーナーがそれで良いと言うのだから、即手続きとなった。今日からでも入れるとの事で、寝具も新品が一揃え残っているのを使わせていただけるとの有難い話。

電気、ガス、水道もスタンバイOK。キー手渡してオーナー夫妻は帰って行った。私達二人はまるでキツネに摘まれているかのような気分で、取りあえず大きなリビングのソフアーに座り込んだ。

『おい、そこの冷蔵庫開けてみ、なにか入ってるかも知れへんで』『ほんまや、あんた、ビールもお酒も、なんや色んなものが入ってるしい』『ビール出しいな、明日にでもオーナーにお金払うたらええやろ』そう言って二人は、取りあえず乾杯をしたのでした。

『こんな事てあるのやろか?』夕暮れ時を告げる中山寺の梵鐘が聞こえています。そんなこんなで「アプルーゼ・夢」は、静かな第一夜を迎えました。
  
道に迷ってやっとの事でたどり着いたここ中山寺周辺。瀟洒なマンション「アプルーゼ・夢」を購入して、気が付いたらもう入居している。テーブルには世界のチーズや贅沢なデリカッセンが並び、ビールやお酒、ワインまで揃っているのだ。

一体どうしたというのだ。マンションを購入して落ち着いた生活をしたいと思ってはいたが、こんな形で実現するなんてまるで『夢』のようです。

『由美、そやけどこの部屋ちょっと変なにおいがせえへんか?』『どんな?うち鼻弱いよってよう分からへん』

『なんか、獣の出す臭いのような・・・』ビールや酒が回ってきたのか、頭が朦朧として本当に良い心持ちになってきた。広いガラス窓の向こうには京阪神の夜景がまるで宝石を散りばめたかのようにきらきらと輝きながら瞬いているのです。

『おい、風呂湧かせよ』『なんかもう湧いているようよ』『そんな事ないやろ。勝手に風呂がわくか?』『せやけどもう出来てますわ』『冷蔵庫と言い、風呂と言い、このなにかプ〜ンとする獣の臭いと言い、ちょっと変やと思わんか?』

『別に、快適やないの。お風呂、ひょっとしたら時間が来れば自動的に段取りするのとちいますか?最近のオール電化方式というのがありますやろ』そう説明されると私の疑問も薄れてしまって、早速風呂に入ったのでした。

大きなお風呂場、湯船も男が足を伸ばして入っても十分な広さ。電話もある、大きなガラスがはめ込まれていて、ここからも夜景が一望。中山寺の『納骨堂』がライトに浮かび上がって妖艶な雰囲気を醸し出しています。

お風呂場には、微かな音ではあるがBGMまで流れている。耳を傾けてみたら、『しょじょ寺のタヌキ囃子』が聞こえてくる。温泉のような良い気持ちのお風呂につかってちょっと眠くなってきました。ふとガラスの向こうを見た時、なにか『獣』のような大きな何物かが動いたようでした。

(大阪弁で読むリーフノベルズ、次回で幕です)

2011年7月26日火曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・リーフノベルズ <標高90m>


【夢と現(うつつ)は紙一重】その.1

ここは一体どこなんだろう。車でやってきたが道がだんだん狭くなってくる。ちょっとした山の中の感じやないかいな。

『ねえ、大丈夫?変な所へきたようよ』と横に乗っている由美がのたまう。『わかっとる!わしも来とうて来とるんやないで、走っとたら勝手に来てもたんやないか』『そやけど、ナビ付いとんのとちゃうの』『ナビかて分からん事もあるんや。こんなやいこしい道、ナビにもないで』と意味不明な会話が続く。

そうこうする内に、拓けた場所に出た。下界が遥か彼方に広がっている。

『ちょっとあんた、あれ梅田とちゃうん?』『あっ、ほんまや、あれ大丸や』『ほなここは・・・、方向からすると宝塚沿線やね』『ああ、そうや。あすこ見てみ、あれ今造ってる中山寺の納骨堂やないか?』『うわあ、綺麗やね。極彩色やわ』

なんで中山寺なんでしょう。まして納骨堂? まあ、まだ生きておりますからそこいらに入る予定はないのですが、どうもその辺が良くわかりません。

『ちょっとあんた、あすこ見て』と由美が指でさし示す。『なんや?あのマンションかいな』『そう、あの横が森になってて、静かな格好ええマンションやね』『それがどしたん』『ううん、ちょっと言うてみただけ』『なんやいな、奥歯に物の挟まったような言い方しいないな』『あんなマンションに住めたらええのに・・と思て、ちょっと』『住んだらええやないか。そやけど空いてるやろか、とりあえず見にいてみよか』

そう言って山を下ってやって来たのです。まるでヨーロッパにあるような感じの町の一角にそのマンションは建っているのです。

「アプルーゼ・夢」とエンブレムがはめ込まれています。入り口にオーナーの連絡先が書いて貼ってあります。早速電話を入れてみました。上品な女性の声で用件を尋ねられました。

『ちょっとこのマンションを見せてほしいのですが・・・』『はい、ようこそいらっしゃいました。すぐそちらにまいります』と返事があって五分ほどしたら、大きなベンツに乗ったオーナー夫婦がやってきたのです。

『このマンション空いていますか?』『はい、ちょうど一戸だけ空いているのですよ』『あの三階の南の角、一番見晴らしが良く、静かなお部屋です』由美はそれを聞いて顔を紅潮させています。

『見せて頂けますか?』『はい、どうぞこちらへ』オーナーに案内されて二人はその部屋のドアーを開けた。京阪神が一望、海まで見えています。心地よい風が頬を掠めて流れてきます。周りは森の木々に取り囲まれていて新鮮な空気が殊の外美味しいのです。

『あんた、ここに決めよ。うちもう感動やわ』『そんな事すぐに決められるかいな、資金もいるねんで』『そんなんどっちゃでもええやん、うちもう決めた!』『オーナーさん、この物件おいくらで?』と、おそるおそる聞いてみた。


(大阪弁で読むリーフノベルズ、次回のアップをお楽しみに)

2011年7月25日月曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・アナベルの夏 <標高89m>


妹の大切にしているアナベル(あじさい)です。一雨毎にクリーム色から純白に変化していく様子は、白い小山が大きく生長していくようで豪華さを感じるのです。花が終わってそれぞれにドライフラワー化していく様子を見るのも面白いですよ。


先日ミヤマアカネの記事をアップしましたが、今日紹介するトンボは清渕川のブッシュの中でみつけたものです。羽根の先端が黒褐色に変わっていますね。この種は3種類あります。リスアカネ、ノシメトンボ、そしてマユタテアカネの雌で翅斑型です。この写真のトンボは体型から見ると、ノシメトンボの雌だと思います。
羽根に褐色や黒褐色の帯や紋があるトンボたち。何故こうなったのでしょうね。一度調べてみたいと思っています。

2011年7月24日日曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・エゾゼミ初見参 <標高88m>



標高700mより高地で生息するのがこのエゾゼミです。クマゼミと同じくらいの大きさですがその鳴き声は『ギイ・・・・ギイ・・・・』と連続的に鳴きます。西宮市に住んでいた頃、森の中からこんな声が聞こえてきた事がありました。明治生まれの祖母に聞くと『あれはミミズが鳴いてるんやで』と言いましたが、西宮市にはエゾゼミはいませんので、ほんとにミミズだったのでしょうかねえ。

ミミズが鳴くのですか?とよく聞かれましたが、ボクはあれはオケラだと思います。『オケラなぜ鳴くあんよが寒い、寒い寒いと鳴くんだよ・・・』といった童謡があります。

さてこのエゾゼミ、杉やカラマツ、赤松の木、ドイツトウヒなどを好むようです。相当高い場所で鳴いていますので、捕獲は難しいですが、この時期羽化が活発ですので夜中か早朝をねらって白樺の幹を探すと美しい羽化最中のエゾゼミに会えるでしょう。

せなかの茶褐色と黄色の斑紋は、「マクドナルド」のマークに似ていますでしょ。この写真のエゾゼミの雌は、ボクの登山靴にとまっていました。どうやら羽化してまもなくだったのでしょう。飛び立つ前のエネルギー充填中だったと思います。


2011年7月23日土曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・ミヤマアカネ初見参 <標高87m>


7月21日午後5時頃、近くに住むG君と妹さんがやってきました。ビニール袋の中には小さなトンボが入っています。これぞまさしくミヤマアカネでした。羽根の先端に褐色の帯が4カ所あるのですぐにわかります。早速マーキング、妙高高原での今年第一号の「あかねちゃん」でした。まだ生まれて間もない雌のトンボです。G君の肩に止まらせて記念撮影。その後空にむけて放してやると、元気に飛んで行きました。どこかで再捕獲されると良いのですが。


『妙高高原あかねちゃんクラブ』の第1期生のG君です。一緒にトンボの勉強をしましょう。


7月22日、関川の畑にブルーベリーを摘みに行ったとき、ヒラヒラと飛ぶミヤマアカネを発見。ミントにとまった所をパチリ。これからがミヤマアカネの羽化本番です。


畑の中を流れる小溝です。清流の傍に野草や野の花がいっぱい、羽化の場所としては最高です。タニシも棲んでいますよ。

2011年7月21日木曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・アマンとカナン <標高86m>


『アマンちゃんこんにちは。 たいふうはだいじょうぶでしたか?』『庵主さんありがと。コロロ、クマザサさんのかげにかくれてあんしん、あんぜんよ』『桑の実ジュースのんだかい?』『うん、すこしだけのんだ』『おいしかった?』『でも・・・おとなの味だったわ』

『ゆうべヒグラシのカナンちゃんが生まれたのしってる?』『モリアオガエルのアオモリくんがお祝いに行ったって。白樺ジュースをもってね』


『カナンちゃ〜ん、こんにちは。アマガエルのアマンです、よろしくね』『アマンちゃん、こんにちは。さっきね、アオモリ君が白樺ジュースをプレゼントしてくれたんだよ』

『森の生きものたちは、みんなげんきでなかよしだ。じゃあ、またな。』『庵主さんさようなら。コロロコロコロ・・・カナカナカナ』

【アマン・ガマン・ゲロッポのお話】より:Imagined by Jun

2011年7月20日水曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・台風6号に思う <標高85m>

台風6号は風も強いが雨の量は半端ではない。ボクの出身地は四国の高知県です。この台風により、もたらされた雨は既に1000mmを超えました。近くには東洋一と称された早明浦ダムがあり、今頃は満水になっていることでしょう。空梅雨の年にはダムの底に沈んだ村役場や墓の址が現れて、昔懐かしい思いにひたった場所でした。

夏休みにウナギや鮎を追いかけた、吉野川の支流、地蔵寺川も今朝は大水が出ていることでしょう。昨年妙高市に引っ越してきて、今朝は遠く離れてしまった父の故郷をしのんでいます。土砂崩れや河川の崩壊が発生していないか心配している心境です。



7月18日 蕗の葉にとまっていたウスバキトンボの雌

2011年7月16日土曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・ヒグラシの鳴く林 <標高84m>

7月の初め頃からカラマツ林では、ヒグラシ(蟬)が鳴き始めていました。エゾハルゼミが姿を消すと同時にヒグラシにたすきを渡したのです。関西地方ではハルゼミは珍しいですし、ヒグラシは8月に入ってから鳴き出したと記憶しています。


通称OK牧場は、365.000坪の森林です。マインヒュッテの南西に広がっています。


ヒグラシが鳴き交わす様子は、夕暮れの風の中に季節の推移を語ってくれます。

ここ妙高高原では、春と夏がしばらく同居し、お盆を過ぎるともう初秋の気配が漂います。9月になって何度か暖房のお世話になることもありますし、10月に雪がふるのもそんなに珍しいことではありません。

カラマツ林から聞こえてくるカナカナ蟬の声は、やはり物悲しい感じがするのです。関西特有のあのアブラゼミやクマゼミの騒々しさはここにはありません。もうすぐするとエゾゼミが鳴いてくれるでしょう。今年もマクドナルドのマークを頭にすり込んだ粋な蟬の写真をお届けできるでしょうか?

2011年7月14日木曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・久しぶりの宝塚 <標高83m>


7月12日(火)〜13日(水)まで宝塚に出かけておりました。知人のご葬儀に行けなかったので、そのお参りを兼ねての計画でした。なにがどうだと言っても、やはり暑かったの一言です。人と車の多さが一層町を暑くしています。でも逆瀬川の懐かしい景色の中で、住んでいた頃の思い出が蘇ってきて、草の香りに酔いしれておりました。



阪急電車、逆瀬川駅前を流れる逆瀬川です。ここはボクのミヤマアカネ生態研究のホームグランドなのです。2009年夏には、ミヤマアカネ1252頭(匹)の羽根にマーキングをした思い出の川なのです。川原に下りてみましたが、日本で一番美しい赤とんぼのミヤマアカネ(通称あかねちゃん)はまだ飛んでいませんでした。その年のマーキング第一号は7月4日でしたから今年は少し遅れているようです。


秋が深まっていくとこの写真の雄の躰は、緋色に変わっていくのです。すなわち成熟した大人となって子孫をのこす仕事が待っています。この写真のあかねちゃんはまだ青年でしょう。

ボクの住む妙高市杉野沢にもミヤマアカネは生息しています。7月12日に調査にでかけましたが、まだ羽化していませんでした。25日頃からでしょうか。楽しみです。


2011年7月10日日曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・聖書に学ぶ <標高82m>

タラントンのたとえ


祈る手 われに来よと主は宣りたまふ Imagined by Jun


マタイによる福音書 第251430

 この話は天の国のたとえ話です。なのに神はなぜこのような不平等な与え方をなさったのでしょうか?この違いがあるのは何故でしょうか?

 神様はこの僕(しもべ)たちを信頼してお預けになりました。神様は一人一人にすごい能力をお授けになっているのです。人間各人には確かに違いはありますが、それぞれに素晴らしい能力をお給えになっておられるのです。ここがまず大切なところです。これは私たちそれぞれが神様から問われている、たとえ話なのです。神様より私たちの人生や命のことを問われる時があります。『あなたは、どの様に今まで生きてきたのですか?』と。

 「メメントモリ」というラテン語の言葉があります。これは「死を覚えよ」「死を忘れるな」と言う意味です。自分はやがて死を迎える。そう、限りある存在であります。その限りある生命をどう生きるのか?その間をどう生きているのかを問いかける意味で、メメントモリと言う言葉が掲げられてあるのです。

 神様は一人一人に可能性も期待をも持って、この世におつかわしになっているのです。それがたとえ1タラントンであってさえも、そうなのです。私たちは大きなことをした時は、人よりも褒めてもらいたいものです。神様は少ない人をけなしたり、バカにしたりはなさらないのです。同じように評価をして下さることを知らねばなりません。

 どれだけ大きなことをしたから神様より認められるということではありません。『どれだけ大きなことをしたかより、どれだけ心を込めたかを考えなさい』とは、マザーテレサ女史の言葉です。自分に与えられたものを、どのように有効に使ったのか。

 1タラントンを預かった人が、もし商売に失敗してお金をなくしてしまったとしたら、この御主人はどう言うだろうか。聖書を読む人の多くは、預けられた人に置き換えて考えるでしょう。そして失敗した時を恐れるだろう。そこには大きな誤解があるのです。主人はそんな人には、1タラントンも預けなかっただろう。

 神様は仮に失敗しても「善くやった」と、ともに喜んで下さるに違いないのです。神様の御心を行おうと思っても、それが出来ない弱い者が人間なのです。だからこそ私たちは目的を持って、私たちを創造(つく)って下さった神様にどうお応えするのかが、人生の大いなる歩みの目指すものなのでしょうね。

 『あなたはかけがえのない人生をどう生きますか?生きてきましたか?』という問いかけの文章であり言葉であるのが、このたとえ話なのです。

ご精読有り難うございました。この話は、旭キリスト教会にて岸本牧師による説教を筆記したものです。(文責 庵主)

2011年7月8日金曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・聖書に学ぶ <標高81m>

【タラントン】のたとえ


白い十字架を背負いながら Imagined by Jun

マタイによる福音書 第251430

 まず5タラントン預かった者は主人にこう言いました。『御主人様、5タラントンお預けになりましたが、ほかに5タラントンもうけました』主人は言います。『忠実な良い僕(しもべ)だ。よくやった。これからは多くのものを管理させよう』

 次に2タラントン預かった者も進み出て言います。『私もほかに2タラントンもうけました』主人はこの僕にも先ほどの僕と同じことを言って褒めました。

 さて最後に1タラントン預かった者も進み出て報告します。『御主人様、あなたは蒔かない所から刈り取り、散らさない所からかき集められる厳しい方だと知っていましたので、恐ろしくなり、出かけて行って、あなたのタラントンを地の中に隠しておきました。御覧下さい、これがあなたのお金です』

 主人が言います。『怠け者の悪い僕だ。私の厳しさを知っているなら、どうしてその金を銀行に持って行かなかったのか。行くべきであった。そうしておけば少なくとも利息付きで返してもらえたのに』

 『さあ、そのタラントンをその男から取り上げて、10タラントン持っている者に与えなさい。だれでも持っている人は更に与えられて豊かになるが、持っていない人は持っているものまでも取り上げられる。この役に立たない僕を外の暗闇に追い出せ。そこで泣きわめいて歯ぎしりするだろう』

次回は結末をお話しいたします。またお立ち寄り下さい(庵主)。

2011年7月7日木曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・聖書に学ぶ <標高80m>

【タラントン】のたとえ

マタイによる福音書 第251430


           リラの花陰に憩う Imagined by Jun


 タラントン、以前私はタラントと書いてある聖書を読んでいました。今使われている「タレント」の語源です。才能という意味でしょうが、神から付与された才能、能力という意味でしょう。

 イエスの譬え話は沢山ありますが、この「タラントン」のたとえは印象に残る話です。この話の粗筋はこうです。ある人が旅行に出かけるとき、僕(しもべ)たちを呼んでお金を預けたのです。

 それぞれの力に応じて、自分の財産のなにがしかを託したのです。一人には、5タラントン。一人には2タラントン、もう一人には1タラントンを預けて旅に出たのです。

 さて三人の僕(しもべ)たちはどうしたのでしょうか?ここで当時の貨幣価値についてちょっと述べておきましょう。
1タラントンという貨幣は、6000日分の働きの報酬でありました。当時のパレスチナで、6000日分の賃金を貰うことはすごいことでした。

 ざっと約20年分の賃金を一度に貰ったという勘定でした。さて5タラントン預かった者は出て行き、それで商売をして、ほかに5タラントンをもうけたのです。

 2タラントン預かった者も、ほかに2タラントンもうけました。ところが1タラントン預かった者は、出て行って穴を掘り、主人の金を隠しておいたのです。さて、かなり日が経ってから、僕(しもべ)たちの主人が帰ってきて、彼らと清算を始めたのです。(意外な結末が・・・次回に続きます)

2011年7月6日水曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・さてクラブは何を使おうか <標高79m>


芝焼きをして、肥料をやって、しばらくして芝刈り、最後に消毒。やっと素敵なフェアウエイが完成しました。ゴルフのミニホールなら充分楽しめますよ。それはともかく、芝生は良いですね。子供も大人も裸足で走り回るでしょう。

犬もボールを投げてやると、杉の木まで猛ダッシュ。まるで猟犬がウサギを追いかけているのを彷彿とします。正面左奧にイワナが釣れる「桑の木の小滝」があります。今日は久しぶりの晴れ間です。お昼からは、芝生の上で『ビールで乾杯!』といきますか。

どうですご同輩、いらっしゃいませんか?イワナの骨酒も楽しめますよ。

                                  庵主の独り言

2011年7月4日月曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・アマガエルのアマンちゃん <標高78m>

カエルイザワのアマンちゃんとゲロッポ小父さん


アマンちゃん軽井沢に行ってたんだって? 『うう〜ん、カエルイザワよ。ブルーベリー園のゲロッポ小父さんに忘れな草をお届けにね』。ゲロッポさん元気だった?


『ほらこの通りワシは元気じゃよ。可愛いアマンが花を届けてくれてな、リリーパッドの住み家でゆっくり話ができたのよ。その時ブルーベリーもいくつかもらってな・・ゲロゲゲ』。

と言うようなわけで、アマンもガマンもゲロッポ小父さんも健在でした。そろそろ梅雨が明けるでしょう。ケロ達も暑い夏を過ごさねば・・・近いうちにモスキートジャムでも届けてやるか(庵主)