2011年1月31日月曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・限りない白道 <標高19m>

今日1月31日は大変な日でした。30日から降り出した雪はなんと今までの積雪の上に60センチ以上も降り積もり、折角つくった道も朝になって見ると半分は埋まってしまいました。夜中のラジオのニュースでは全国で大雪警報が出ていたのは、新潟県中頸城(なかくびき)と妙高地方の二つでした。

朝の五時過ぎでした。心配していました停電が発生、糸魚川・上越高田・妙高一帯が完全に停電になりました。幸い我が家は「薪ストーブ」ですので電気が止まっても暖はとれます。ただし水道は地下水をポンプでくみ上げていますので、飲み水やトイレの水洗に影響します。すぐ様冷蔵庫の冷凍室から食材を出して、外の雪の上に移動させました。まあそれで何の心配も無いのです。天然冷蔵庫を利用する訳です。

水も無尽蔵にある雪を溶かせば、生活に困るわけではありません。水洗便所で使用する水だって傍を流れている川の水を汲んでくればそれでOK。これは阪神大震災の時、毎日経験したことなのです。ランタンを点し、懐中電灯をつけ、携帯ラジオを聞いていましたらちょうど7時に復旧しました。少し明るくなってきましたのでカメラを持って外出しました。その時撮った写真を掲載しておきます。



妙高山の方向に向かって、限りなく掘られた白道。雪壁の高さは2m以上あるでしょう。この時の外気温度は氷点下6度ですが、寒さは全く感じられません。森の木々や雪壁が風を遮ってくれています。だから歩いていると汗が出てくるのですよ。ではまた。

2011年1月29日土曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・画廊 馬岩(バロック)<標高18m>



お世話になっている優しいFさんより、新年のご挨拶を頂いておりました。早速画廊【馬岩(バロック)】を飾ってもらうべく、掲載させていただきました。Fさんのコメントをそのまま載せておきます。


2日は、かみさんのお供で、奈良、樫原神宮〜石光寺〜当麻寺とハシゴ、道々ロウ梅が咲き誇り春の香りを振りまいていました。
       
 写真は石光寺の寒牡丹と当麻寺の冬牡丹、僕のいい加減な知識では、違いの説明は充分出来ませんが、葉っぱの有り無しぐらいは判りました。葉をつけ、冬でも光合成を盛んにし充分体力を付け立派な多くの花を咲かせる。(当麻寺の冬牡丹) 一方葉っぱに余分な養分を盗られぬ様、葉を落とし限りある体力で、花を咲かせよう(石光寺の寒牡丹)とか、牡丹もいろいろ考え、たかな?』

お正月から素晴らしい雪囲いをした、冬牡丹や寒牡丹のあでやかな姿に触れ、雪国妙高高原に住むボクとしましては、今更ながら花のある風景にちょっぴり羨ましい思いを持ちました。Fさん、有り難うございました。また良い写真を送って下さいね。(画像をクリックしますと拡大します)

2011年1月27日木曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・鵜の浜温泉 <標高17m>

【妹夫婦よりのプレゼント小旅行】

1月23日〜24日、妹夫婦のご招待で私どもの家族は、新潟県上越市、鵜の浜温泉に小旅行に出かけました。妙高市のお隣の上越市というわけで、車で走っても1時間ほどの近場なのです。上信越道は大雪で髙い雪の壁が迫っています。

高速道路をおりて、夕暮れの道を注意しながら海岸沿いを走ります。今日の泊まりは「鵜の浜温泉・グランドホテル・みかく」です。落ち着いた静かな温泉宿です。周りには雪が積もって、晴れた日には佐渡島が望める部屋からは、荒れる日本海の白い波しぶきが見えるだけです。しっとりとした温泉街には人通りも少なく、私達はお風呂に入って久しぶりの極楽世界を味わいました。妹のご主人が探して下さったここ「みかく」は、まるで冬の隠れ宿の感じがして、まさに「癒しの湯」そのものでありました。

新鮮な魚介類をたらふくいただき、美酒に酔いしれたボクは、雪の舞う露天風呂に浸かりながら引っ越しの疲れをゆっくりと流し去ったのです。『また来ましょうね』と話し合いながら、近場の『隠し湯』を後にしたのでした。



新潟県にはまだまだ沢山の素敵な温泉があるので、じっくりと楽しんでみたいと思っています。美味い米・良いお酒・新鮮な食材・直やかな人々。皆さんも是非いらして下さいね。

2011年1月26日水曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・氷のオブジェ <標高16m>

【氷点下6度の世界】





地下の吹きさらしの空間は、明け方の気温は氷点下6度以下になっています。昨日薪に使う木を切りに行ったところ、まるで鍾乳洞の中でよく見られる氷柱のオブジェが出来ていました。
もっと髙い場所に置いておくと優に1mを越える氷柱になってさぞ見事だったことでしょう。

氷のイボイボが散らばっている様子は、夜の間に水と風の織りなす彫刻芸術の素晴らしさに感動させられました。

2011年1月22日土曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・庵主の歌ごよみ <標高15m>

【女の宿】

一夜限りの情けを抱いて 今宵の宿は阿弥陀庵

篠つく雨は女の涙 あんたの手紙火におとす

哀しい女の性(さが)道連れに

きょうも一人でくぐる【女の宿】よ

こぼれた花はまるであたしの血潮だねえ

(語り:庵主作)



     


燃えて火となれ 灰になれ


添えぬ恋なら さだめなら


浮いて騒いだ夜の明け方は


箸を持つ手が 重くなる


       詞)星野 哲郎

2011年1月21日金曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・故郷こよみ <標高14m>



【手作りカレンダー・ふるさと神戸】

ボクも家内も生まれは神戸市です。日本で一番好きな町はどこ?と聞かれたら、『いっぱいあるけど、やっぱり神戸だな〜。それもOLD KOBE』。『OLD KOBEって?』『それはね、震災前の路地や煉瓦道のあった古〜いKOBEさ』。

宝塚市に住いされていて、私達夫婦の共通のお友達でありますIさんから思わぬ贈り物が届きました。ボクたちの大好きな町神戸の夜景を真ん中にあしらった素敵なハンドメイド・カレンダーでした。『神戸の町を思い出してね』というコメントがついています。

彼女の優しい心に、二人の感謝の気持ちを一杯こめた、『有り難うございます!』を、真っ白い妙高高原よりおくります。

2011年1月20日木曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・ベルサイユの薔薇 <標高13m>


【懐かしい花の道をイメージの風にのって】

ここは皆さんよくご存じの宝塚歌劇場前の花の道です。全国の道百選にもセレクトされて、休日ともなると多くの若い女性がお目当てのタカラジェンヌとの出会いにやってきます。
ボクは時間があると阪急電車の逆瀬川駅から宝塚南口駅、そして温泉街を抜けてここ花の道によく足を運んでいました。レビューの歌姫たちとの出会いもさることながら、歌劇場周辺の華やいだ空気がなんともいえず好きなのです。歌劇団に縁のある友人も何人かいて、彼らを訪ねて近くのコーヒーハウスでくつろぐのも素敵なひとときでした。

『こんちは、庵主さん。もうすぐ春ですね』。『嬉しいこと云うね君、プランタン待ち遠しいよ』。背中の方でころげるように笑うスターたちが風にのって踊っている。(画像をクリックすると大きくなるよ)

2011年1月19日水曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・男声合唱団 <標高12m>

【素敵なエンブレム】

ボクは以前住んでいた宝塚市で男声合唱団に入っていました。シニア男性が集うとっても楽しい、仲の良い肩の凝らない集まりです。なんと四声で歌うコーラス楽曲は、難易度の高いものでしたが、それぞれのパートがぴったり合った時は、鳥肌が立つほど感動したものです。
合唱団で昨年、お揃いのブレザーを調達しました。そして市の中でも最も権威のあるベガホールの演奏に出演しました。

蝶ネクタイもチーフも全て団員の手作りで、なかなか素晴らしい晴れ姿だったのです。こちらに引っ越して来てちょっぴり寂しい気持でした。ところが一昨日、雪の中に立つ郵便ポストに小さな包みが送られてきました。その中身は合唱団のエンブレム(団章)でした。今もメンバーの一員と考えてくださっている先生方、メンバーの方々の暖かい心にちょっとウルウル状態でした。早速コスチュームにエンブレムを付けて写真撮影です。




早く春が来ないかな。



2011年1月17日月曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・雪の朝キツツキ <標高11m>




【雪の朝キツツキがきた】

この野鳥の正式名をアオゲラといいます。キツツキにも色んな種類があるのです。都会でも見かけるコゲラ、ひときわ大きく美しいアカゲラ、クチバシの長いオオアカゲラ、日本では北海道のみに生息しているヤマゲラなどです。
キツツキは木の虫を探して食べるだけではありません。この写真のように樹液を吸ってもいるのです。ちょっと小さい写真でごめんなさい。クリックしていただくと少しは拡大されます。雪の朝にやってきた大切な友達でした。

2011年1月16日日曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・城南宮の思い出 <標高10m>




去年の今頃だった。京都の城南宮周辺をあてどもなく歩いていた。神域のはずれに京漬物の出店を見つけた。三百年の伝統 京都上賀茂 すぐき漬が売られていた。この辺りは京野菜の本場であり、すぐきを栽培するのに最良の土があるとの事だ。

毎日のように車を止めて朝市を開いていると店主は云った。しばらくすると主婦連中がやってきて、飛びっきりの『すぐき漬』を買っていった。この記事をアップしながら良く観察してみると、車に「戸隠づけ」の札がつるされてある。ボクの今住んでいる妙高から戸隠は近い。不思議な縁を感じて嬉しくなった。

明日の朝も京都上鳥羽の城南宮の傍にこの出店はきっと来ていることだろう。

2011年1月14日金曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・自然の姿 <標高9m>




【マインヒュッテのこの頃】

1月14日の朝は久しぶりの晴天。外気温は氷点下6度でありました。積雪量は1.5m、ところによっては2mでしょう。陽が照ってくるのとあわせ、部屋の中でストーブを焚くと、屋根の雪は大きな音を立てて落下します。こんな時屋根の下にいて作業をするのは大変危険です。

今朝、太陽が昇って大きな杉やドイツトウヒの木に積もった雪を落としてくれました。そんな時たまたま木の下を歩いていると、頭から雪の爆撃を受けたようになるのです。ここ妙高高原杉野沢に降る雪は、最高の雪質であるパウダースノーです。とっても美味しいですよ。

今日は久しぶりに町まで買い物に出かけました。多くの人に出会ってホットしています。

2011年1月13日木曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・ログ ホールダー <標高8m>

【LANDMANN社製 Log Holder】

昨日朝、雪の中を宅急便がやってきました。町道は毎日大きなブルドーザーで除雪作業がなされているので車は通れるのですが、ボクの住まいする所までの70m程は私有地のためここは自分達で雪かきをしなければなりません。

毎朝1Hほどかけて細い道を付けてありますので、宅急便屋さんが配達に来るにはなんとかなるのです。大きな物とか重量物は橇に乗せて運びます。さて昨日の品物は小型の物だったので玄関まで持ってきてくれました。なんだろうと開けてみると、アメリカのファーネス製品(暖房器具)では有数のメーカーであるランドマン社製のログホールダーでした。

薪ストーブのそばに置いておく薪のストッカーです。友人からの贈り物だったのです。早速組み立てて設置してみました。使い勝っ手の良い優れものです。木がなくなったら、布の半袋を下げて薪置き場に行き、しっかりと補充して持ってくればOK。ストーブ周りが汚れないのも嬉しいですね。早速使ってみました。写真でご紹介しておきます。Dさん有り難うございました。大切に使わせていただきます。


2011年1月12日水曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・自然の姿 <標高7m>




【小鳥の来るペンション】

きのう知人のペンションにお邪魔いたしました。オーナーとゆっくり冬の妙高の生活の仕方などお話を聞くためでした。『小鳥を呼ぼうか』とオーナー。『こんな大雪の日に来るのですか?』とボク。

早速オーナーがなにやら袋からえさ箱に入れました。『ヒマワリの種ですよ。小鳥の大好物です』。見ていると次から次へと入れ替わり立ち替わりやって来ます。ヒマワリの種を咥えては近くの木にとまってコツコツやっています。ヤマガラ、シジュウガラ、ゴジュウガラなどポピュラーな小鳥ですが、見ていて飽きません。今度は望遠レンズを持ってきて写しましょう。雪の日の嬉しい遊びでした。

2011年1月10日月曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・自然の姿 <標高6m>



【サナエトンボ】

この妙高高原の地で果たしてお前に会えるだろうか?

哀しいまでに美しい最高のトンボ:サナエトンボ。

雪が溶けて水芭蕉が咲き出す頃、ボクはお前に会いに行くから待ってろな。

あの妙高山の山肌に「はね駒」が姿を見せる頃、裾野の小さな一隅にお前の姿が見える。

ボクの目には確かにそれが分かるのだよ。その瞬間(とき)、お前はヒラリと舞い上がって遙か黒姫山の中腹に消えていくのだ。

サナエトンボ:お前はやはり黒姫山の花神だったのかも知れない。

(画像をクリックすると大きく見えます)

2011年1月9日日曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・自然の姿 <標高5m>

大自然の所作はことのほか厳しく 、また限りなく優しい。その落差の大きさに一喜一憂してしまう人間のなんと小さいことか。

マインヒュッテのそばにある通称OK牧場の昨日の光景である。雪は優に1mは越えているだろう。氷点下3度の世界が一本の歩いてきた足跡を凍らせる。

春が来てやがて初夏が訪れると、冬の間白銀の世界だったその場所は、目にも鮮やかな緑の羊歯(しだ)の原に変わる。鳥や昆虫の天国が現前するのだ。君はどちらの季節が好きか?と尋ねられてふと考えてしまうことがある。なぜなら、雪の原野があってこそ、羊歯の原が存在する。雪の下にはその生命力の萌芽が今醸成されているのだ。一年365日、四つの季節をことのほか明確に区切って見せてくれるのも、ここ妙高高原の素敵な面である。

2011年1月8日土曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ <標高4m>




<リュージュコースをこしらえてみました>

あんまりビシバシ雪が積もるものですから、全長60mのリュージュのミニコースを設置致しました。なかなかの優れもので、そのスピード感はオオ〜ッ!!てな声まで出た始末。あまりの勢いにゴールを越えてしまって、遠く杉の大木まで一気にオーバーランしたほど。

周りには沢山のスキー場があります。この三連休は多くの人が滑りに来ているようです。でも山小屋のヨコでちょっとした雪遊びが出来るのが楽しいじゃありませんか。木に沢山の果物をさして、小鳥の来るのを待っています。キツツキがやってきて戸を叩くのはご勘弁を。

2011年1月7日金曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・庵主の歌ごよみ <標高3m>

【風雪流れ旅】




 雪の峠を越えて人気のない寂しい町にたどりついた。今宵の宿を探す足取りの重さが悲しい。まだ日暮れには少し早いが、凍りつくような風が体をいたぶって逃げて行く。雪を溶かす水がホースよりこぼれて、水際に散った寒椿のあかい花びらが目にいたい。

 宿の軒下につらなる氷柱(ツララ)は、まるで地獄の入り口のようだ。『アイヤ〜、アイヤ〜』と「風雪流れ旅」の流行歌(はやりうた)が宿の奧から聞こえてくる。『ごめんなさい』と言って戸を開けたとき、古いラヂオのそばで火鉢にあたって眠っている老婆がいた。

2011年1月6日木曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ <標高2m>














薪割り機と作業現場

黒姫山を右に戸隠を左にみて、雄大な北信連山の麓の作業現場です。山からは霙交じりの冷たい風が吹いてきます。この写真に見える「自動薪割り機」はアメリカ製の優れもの。直径50センチ程度の木ならワンプレスで瞬間的に四つ割りが可能です。

まあ以前の作業なら、大きな薪割り斧を使って大人が力一杯振り下ろす。上手く行かない時も度々あって危険もつきものでした。それがこの機械を使えば、このラック一杯の薪を作るのに1時間ほどで出来上がります。やはり文明の利器は使いこなさねばと感心いたしました。

2日間のお手伝いでしたが、とっても良い木の香りが漂う中での楽しい作業でした。周りには信州そばのお店もあり、ちょうど新ソバのシーズンでしたので美味しいソバを頂きました。今年の冬(11年11月より)に使う薪はほぼこれで確保出来ました。木の種類は、クヌギ、カラマツ、ヒノキ、ほうの木などでした。

いずれリンゴの伐採木を入手したいと思っています。それはストーブに入れた時、甘いリンゴの香りが部屋に立ちこめるからであります。この項、これにて終了。

2011年1月5日水曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ <標高1m>















先日知人より薪割りの手伝いに来てくれないかとの依頼を受けた。ここ妙高高原では出来るだけ薪ストーブで生活しようと決めていた。なにしろ灯油を使えば燃料費が大きく跳ね上がるのだ。薪を使えば基本的には只だからである。

ちなみに今、森林組合から薪を買うと一束450円〜550円は言うだろう。それが一日四束燃やすから2000円/day近い費用がかかる。だから薪は貰ってくるか、拾ってくるかしなければならないのだ。知人曰く、『薪割りの手伝いをしてくれたら報酬として、二百束の薪を差し上げるよ』と。単純に計算して100、000円近い報酬になる。一つ返事で仕事を引き受けた次第である。

さてその作業とはどのようなものであったのか・・・次回をお楽しみに。

2011年1月4日火曜日

新年 山小屋からの第一報です

平成23年1月4日 朝から薄日が射しています。新しくブログの部屋の扉にこう書きました。

『おきどころ・妙高高原』さてどんなお話しが始まるのでしょうか?

以前のブログ(ZAQ)の記事も継続せねばなりますまい。

きょうはお知らせまで。庵主