2012年11月3日土曜日

酔花 風酔 自然法爾のおきどころ・秋彩の道 <標高483m>


この道を通って貴方は訪ねて来てくれましたね 幾度か立ち止まって深呼吸をしながら 一歩づつ

高原にはミヤマアカネが飛び交い空には鷹が遊弋していましたね あの日は高原にしては珍しく暑い午後でした 一緒にオープンデッキに座って ハーブテーを飲みながら来年の春の話をしたものです 笑いながら 頷き 森を指差し 大きく息を吸って 風が頬を撫でて過ぎて行くのを感じていましたね

でも貴方はもうこの世にいません 昨日お別れをしてまいりました ランをいくつか手向けながら はからずも泣いてしまいました 春の約束どうしようか・・・と呟きながら傍を離れました

あのあと妙高山は真っ白に変わりましたよ 雪が麓まで降りて来たのです カップ酒をひとつ買って 坂道を一時間かけて歩きました ほんとは貴方とこうして歩きたかったのです

でも春の約束はきっと果たしますから 心安らかにお眠り下さい
合掌 信仰の友に捧げる詩

(庵主の日時計日記:生きて愛して)より




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